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古文書解読検定を受検する

  • 古文書探偵
  • 2020年8月13日
  • 読了時間: 2分

 


 古文書解読検定協会(事務所=東京都八王子市)主催の「古文書解読検定」という検定試験があります。人に説明するときは謙遜の意を込めて「マイナー検定だけどね」と常套文句のように付け足して説明しています。

 2020年8月2日付で1級に合格しました。

 この検定試験は4級受検から開始し、3級、2級、準1級と順番に受検しなければいけません。私も4級から始め、2級まで自宅で解読し、郵送して採点の結果、合格に至るという作業を繰り返しました。準1級と1級は会場受検(私は7月11日、さいたま市大宮区で受検)となり、辞書不可となります。

 検定試験の問題ですが、書簡類のような困難なものではなく、出典はよくわかりませんが、今回は武家の日記と御触書でした(写真は全く関係ありません)。くずしの程度は基本的なくずしで書かれており、どちらかというと平易な方かなと思います。

 ただ要注意。油断していると、誤読を犯しかねません。かく言う私も試験終了間際に気づいて慌てて書き直した所が2カ所あり、1カ所は書き直して正解だったのですが、もう1カ所は書き直す前が実は正解であり、余計なことをしてしまいました。

 私が何点だったか気になりますか?

 20点満点中16点でした。さらに打ち明けると、2回目の挑戦でした。昨年に15点で1点足らずに不合格でした。今回はギリギリの合格でした。書き直さなければ、17点だったのですが、惜しいことをしたと地団駄踏んだ次第です。

 ちなみに今回の全国の1級合格者数は10人おられたようです。内訳は満点が0人、19点が2人、18点2人、17点3人、16点3人です。15点以下の不合格者は21人でした。これで1級所持者は累積29人となります。全国で一番多いのが埼玉の5人、神奈川の4人、東京3人が続きます。群馬には1級1人、準1級が1人です。

 この検定がもっと受検者のすそ野が広がり、級の保持者が増えると、さらに検定としての認知度(特に級に対する解読力の保証のような)も高まるかと思います。さらに初段、二段…と段位(五段ぐらいまで)を増設してくれることを望みます。恐らく運営側は大変かと思いますが、これは私の勝手な希望です。

 古文書を読まれる方は、私のように仕事としてではなく、あくまで研究論文を書く上で必要から解読する研究者(私も研究目的も兼ねてますが)、また趣味として楽しんで古文書を解読している年配の方が多いかと思われます。

 私も最初は実力試しのつもりで始めた検定です。

 自分の解読力がどんなものなのか。辞書なしでチャレンジしてみるのも一興です。

 


 
 
 

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